読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

映画に

見たものについての覚書 印象をピンで留め置くように

激戦 ハート・オブ・ファイト(2013/香港=中国)ダンテ・ラム

元チャンピオンだが今はただのボクサー崩れの中年男が、しがない母娘の住んでいる襤褸けたマンションの一室を間借りして生活し始める。その一見如何にも香港の街の片隅にあるらしいせせこましい部屋には、それでも何気に微風が流れこみ、カーテンがしずかに…

自由が丘で(2014/韓国)ホン・サンス

取り落として、取り戻し、いわば「乱丁」となった手紙の束を、女が読み始める。韓国の映画だが、韓国の映画でないような、ちょうど日本語でも韓国語でもなく英語でつづられたらしい直筆の素朴な手紙の束のように、映画は進む。あるいは、つづられる。時制を…

恐怖分子(1986/台湾)エドワード・ヤン

冒頭の一連の場面、画面の断続が組み写真的に見える。実際カメラを構えてその一連の状況を収めた青年の写真が組み写真的にモンタージュされる場面もあとからあるが、現に映画内で現在進行で推移している筈の冒頭の場面に於いてさえ、画面の断続が組み写真的…

最後まで行く(2014/韓国)キム・ソンフン

たんにタイトルにひかれて見る。韓国で5週連続ナンバー1ヒット、とのこと。基本サスペンス映画の筈が、その展開がことごとく間抜けに見えてしまうのはなぜなのか。つまるところ、やはり1ショットへの意識の弱さが欠陥なのかも知れない。カット割りは無駄…

彼女の消えた浜辺(2009/イラン)アスガー・ファルディ

子供が海に溺れて、それについで「彼女」も消えてしまうという展開に至るまでは、どうも建物の内での人物達の動きなどを捉える画面の位置が、奇妙に浮ついているように見えていたのが不思議だった。ピントも、あれだけの人物達をいっときに捉えようとした画…

私の少女(2014/韓国)チョン・ジュリ

田舎道を滑る車のフロントからのカットで始まる。車は勿論舗装された田舎道を走り続けている。カットが若干奥に引いて、運転席助手席の背が映る。バックミラーには運転手のペ・ドゥナの顔が垣間見える。なんでもないようで、これで最低限映画は映画の画面を…